あびシネマ/ベスト・オブ・イヤー

ベスト・オブ・イヤーでは年間のベスト5をお伝えします

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 B e s t o f Y e a r 
某情報誌ライターが選ぶ 一年の映画ベスト5をお伝えします
参考までにどうぞ! 劇場やレンタルビデオで是非ご覧ください


2001年
 2 0 0 1 
洋画部門

1位  「アメリ
 へとへとの時にタクシー飛ばして試写会に行って、帰りにはその疲れもどこかふきとんでスキップしたくなるぐらいに幸せになって帰宅したのを覚えている。アメリちゃんの日常は女性にとっては憧れかも。恋がうまくいかなくて滝のように涙を流したり、ブタの照明器具がアメリちゃんを勇気付けたりといった、映画だからこそできる遊び心もあって好きだった。あと、恋ってやっぱいいなと思った1本でもある。

2位 「ギャラクシー・クエスト」 
 ““NEVER GIVE UP NEVER SURRENDER””一生懸命やれば必ず報われる“というメッセージが込められたSFおバカ映画。始まりから笑える。蛇頭の俳優が良かった!

3位 「花様年華
 「恋する惑星」のウォン・カーウァイ監督作。トニー・レオンとマギー・チャンが主演。二人とも妻と夫がいるんだけれど、恋に落ちる。そのふたりの距離感にすごくド キドキした。これぞ純愛映画だ!マギー・チャンのチャイナドレス姿も超セクシーだった。

4位 「ギター弾きの恋
 ショーン・ペンがプロのギター弾きで、ナンパ師。口の利けない女性を引っ掛け、始めは後悔するんだけど、やがてつきあい始める。彼女は彼女で彼氏のギターの腕にベタ惚れ。でもふたりはうまくゆかず…。ラストのショーン・ペンのギターにはじ〜んときた。ウディ・アレンはやっぱり会話劇がうまいね。

5位 「ビヨンドザ・マット
 「ビヨンドザマット」=「リングの向こう側」。エンターテイメント志向で、八百長もバリバリのプロレス団体WWF。そこに所属するレスラーの日常を追ったドキュメンタリー。WWFの特殊な体質も面白かったけど、レスラーがリングを降りた外でもレスラーであるべき自分と戦っている姿が印象的だった。何かに情熱を燃やしている人を見ると、元気が出るもんだ。


ワースト(期待はずれの意) 「猿の惑星
 ティム・バートン監督だったし、あの「猿の惑星」のリメイクだしと期待は膨らんだ けど、衝撃は何もなかった。
   
邦画部門

1位 「クレヨンしんちゃん モーレツ!大人帝国の逆襲
 クレヨンしんちゃんはもう子供だけのものではない。「映画秘宝」という雑誌でも1位に選ばれていたけど、これはもう傑作です。60年代のモノに溢れた世界を建国しようとする大人たちとしんちゃんが対決する話。変わっていくこと、変わらなければいけないことの大切さがしんちゃんのがんばりを通じて伝わってくる。ぼろぼろに泣けた映画です。

2位 「GO
 今年の日本映画賞を総ナメにしたけど、確かに面白かった。金城一紀の原作も好きだったけど、映画はまた違う味わいがあったと思う。「世界を変えるんだ!」っていう窪塚クン最高!彼と父親役とのボクシング対決のシーンが好きだった。あと、窪塚くん、映画の中でケンカは強いんだけど、好きな女の子だけには弱いんだよね。そこがよかった。

3位 「ウォーターボーイズ
 私がずっと応援していた矢口史靖(「アドレナリン・ドライブ」「秘密の花園」)監督作。男子がシンクロナイズド・スイミング大会に挑戦するドタバタ青春コメディ。 今や大人気の妻夫木君はじめ、出演者がみなはじけてて面白い。BGMも最高で、映画観終わったあと、「学園天国」とか、PUFFYの「愛のしるし」とかカラオケで歌っちゃった。監督は昔から“面白くなきゃ映画じゃない”といってた人だけど、ほんと、娯楽作の王道になってたよ。

4位 「リリィ・シュシュのすべて
 この映画は娯楽作とは対極にある1本だけど、私の心にずどんと響いた1本。レイプ、自殺、いじめ…。殻に閉じこもったすごくイタイ映画なんだけど、映像がめちゃめちゃ叙情的で、美しかった。

5位 「千と千尋の神隠し
 “トンネルを抜ければゼロになる”宮崎駿監督はその歌詞がこの物語とぴったりだった、とインタビューで言っていた。人間はひとつ成長するごとに、ゼロに戻るのか な、と映画を観て勝手に解釈。日本人ならば必見でしょう。

ワースト(期待はずれの意) 「サトラレ
 心の声がつつぬけになってしまう男の子の話。「踊る大捜査線」の本広監督作だし、期待したんだけど、過剰な説明が多く、ベタベタなタッチがいまいちだった。



2000年
 2 0 0 0 
洋画部門

1位 「タイタス
 私はこの映画を筑紫哲也の隣で見ました(笑)この映画が何よりも素晴らしかったのは映像!よく”斬新な映像”と広告文句でかかれていたりしますが、ここまで映像に圧倒された映画は5年前のエミール・クストリッツァ監督作「アンダーグラウンド」以来です。映画は”テレビとは格が違う芸術だ!”と改めて認識させられたような映画でした。ちなみに監督は日本でもミュージカルの「ライオンキング」を手がけているジュリー・テイモア。私は取材しなかったのですが、かなり頭のきれるおばさんのようです。舞台演出のよさをうまく映画に取り込んでいたのと、コスチュームプレイとはいえ、パンクロック文化をうまく融合させていて、 (原作はシェイクスピアなのにだよ!)観ているほうが頭の中をかき回されるような衝撃がありました。ちなみにこの映画はビデオで観るのは厳禁!なぜなら、印象がまったく違うから。生の舞台をテレビでみちゃうようなものです。いつか劇場で再映されるときにでも見てくださいまし。
2位 「インサイダー
 私がぜひ一度、生で会ってみたい俳優、それはアル・パチーノ。「ゴッド・ファーザー」の時から、惹かれてました。まあ、それはおいといて。これはそのアル・パチーノと今年、もっともアメリカで話題に上った俳優(「グラディエイター」とか)、ラッセル・クロウの競演作です。自分の地位や家族を犠牲にしてまで、大企業の不正を暴こうとするラッセル・クロウ、そして彼を支えるジャーナリスト、アル・パチーノ。会社をとるか、それとも安定を捨て、バッシングにあっても自分の信念を通すか。そういう立場にたたされることは、特に男の人は多いかもしれません。この映画はそういった立場に立った男達が助け合って、どんなひどい目にあわされても自分たちの信念を通しきる。最後まで勝負する。そんな彼らはめちゃめちゃ魅力的で、かっこよかったのでした。
3位 「マルコヴィッチの穴
 奥深いテーマが底辺に流れていて、とっても感心しました。やっぱり何が受けたって、ジョン・マルコヴィッチ自身が穴に入ったときですね(笑)!
4位 「トイ・ストーリー2
 ”1”は子供向けだったけど、”2”はおもちゃならではの喜びと悲しみがちゃんと描けていて、31歳の私でも充分に楽しめる内容でした。私はやっぱりバズが好きです!
5位 「マグノリア
 例のかえるが降ってくるやつです。私はこの映画以降、トム・クルーズの父親を世話していた男、フィリップ・シーモア・ホフマンの大ファンになりました。彼はこの先も今年のアカデミー賞候補にのぼりそうな、「あの頃ペニーレインと」で音楽専門誌の編集者役としていい味を出しているので、要チェックです。「マグノリア」は普通に生活しているんだけど、どこか病んでいる現代人が、うまく描けていたと思います。そしてラストに流れる曲「Save Me」がGOOD。人生は思いがけないことが待っている、と思わせてくれた映画でした。

ワースト  「ザ・ビーチ
 ディカプリオ称賛映画で終っていたような…。突然表われるゲーム感覚を真似た戦闘シーンも理解できず。 ”楽園”のはずであるビーチも全然魅力的ではなく、がっかりしました。でも原作はすごく良いらしいです。
   
邦画部門

1位 「どこまでもいこう
 何がよかったって、この映画が持っている空気かな。団地に住んでいる小学校6年生の少年が主人公。 団地の中だけの狭い人間関係の中でも、大事なことがいっぱいつまっていることを教えてくれた。友情、恋に対する、大人にはないその年齢ならではの素直な感情の出し方がよかった。全編にわたって澄んだ空気が流れていた映画だ。












2位 「はつ恋
 田中麗奈が良かった。大人子供みたいな感じで。家族はやっぱり切っても切れない縁で結ばれていると思った。思い出はやっぱり、思い出でしかない。だからこそ尊いと思わせてくれた1本。












3位 「ナヴィの恋
 年とっても恋はするのかな。おじいとおばあとの恋がすごく切なく、でもコミカルに描かれていた。

4位 「バトル・ロワイアル
 本も面白かったけど、あの長い本をよくぞうまく映像化したって、感じ。本に比べて、たけしの存在感がよく出ていた。

5位 「雨あがる
 夫婦の良さを教えてくれた、1本。宮崎良子の良妻賢母ぶりが良かった。日本のよさを存分に盛り込んだ、日本映画だった。









ワースト  「ホワイトアウト
 大ヒットしたんだけど、悪役はもっと小説では頭いいのに、なんかばかっぽいし、松嶋奈々子と織田裕二の関係ももう少しいろんなエピソードを盛り込んだほうがいいのではと思ってしまった。期待してただけに、残念。


1999年
 1 9 9 9 
洋画部門

1位 「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
 いやぁ、絶妙な展開に笑った、笑った。 仕事でくたくたになってストレスがたまっていた自分もこの映画観て、大笑いしてすっきりした。 サントラもすごくお気に入り。
2位 「レッド・バイオリン
 1位にしようか迷ったんだけどね。 バイオリンが主人公という視点がそもそも斬新。 舞台がイタリア、イギリス、中国、アメリカ そして時代も何百年とめまぐるしく過ぎ去るんだけど、イギリスのエピソードが官能的で一番好きだった。 とにかくストーリー展開、映像、音楽 そういった表現そのものが常識を越えていて、刺激的だった。 ドキドキした映画。
3位 「シックス・センス
   「マトリックス
   「ディープ・ブルー
 悩んだけど、この3本は同格かな。
 「シックス・センス」はやっぱりあのラストのアイデアに感服。
 「マトリックス」もラスト30分のアクションシーンにはしびれた。
 「ディープ・ブルー」もラストの意外な展開とパニック映画とはいえ、ユーモア巧みにはさみこんでいる点が好きだった。 水が押し寄せるシーンも迫力あったしね。

その他は「ラブ・ゴーゴー」「ホームドラマ」「黒猫・白猫」といった映画も良かった。

先の公開のもので最近すごく良かったのは「トイ・ストーリー2」と「アメリカン・ビューティ」です。

番外編 ‥‥ ワースト  「π<パイ>
   
邦画部門 ‥‥ 難しい。今年は不作。

1位 「御法度
 大島渚は老けてなかった!絶妙なキャスティングが好きだった。 トミーズ雅最高!
2位 「avec mon mari<アベック・モン・マリ>
 倦怠期を迎えた夫婦をリアルに映画にしている、と思った。 キスシーンはドキドキしたな。
3位 「Kino
 日本映画として選んでいいのかな。 「だんご三兄弟」の佐藤雅彦がとった短編映画。 どのエピソードもかわいくて、アイデアが良かった。
4位 「白痴
 ある意味で、表現が斬新だった。 ラストには自然と涙が…
5位 「金融腐蝕列島・呪縛
 うまいよな〜、って感じかな。 計算しつくされた見せ方に酔わせてもらった。 日本経済の暗部もわかりやすかった。












他には公開が来年になるけど、「月光の囁き」や「ナビィの恋」もよかった。

番外編 ‥‥ ワースト  「梟の城


1998年
 1 9 9 8 
洋画部門

1位 「ガタカ
 映像にとにかく感動。 マイケル・ナイマンの音楽は素晴らしい。
2位 「アウト・オブ・サイト
 主人公が2人ともセクシー。 展開もテンポがよくキレがあってGOOD。
3位 「L.A.コンフィデンシャル
 これぞ、男のドラマ。
4位 「ビヨンド・サイレンス
 耳が聞こえない両親と、音楽好きの娘との交流に泣いた。
5位 「フル・モンティ
 失業男たちの前向きな姿勢に元気をもらった。

   
邦画部門 ‥‥ 難しい。 今年は不作。

1位 「がんばっていきまっしょい
 高校の頃の青くて、いい時代を思い出す。
2位 「HANA-BI
 なぜだか、自然に涙がこぼれた。
3位 「CURE
 人間の普段気づかない潜在意識を鋭くえぐったドラマ。 はっとさせられた。
4位 「踊る大捜査線/THE MOVIE
 いやぁ、娯楽作でしょう。
5位 「リング
 とにかく、怖かった。





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